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たま駅長、葬儀での反応と三毛猫の謎

たま駅長』として和歌山電鉄貴志駅の駅長を務めた三毛猫のたまちゃんが亡くなり28日には社葬が行われました。国内外からファンが詰めかけて、祭壇に手を合わせる人の列が続いていましたね。本当に、たまちゃんの人気のすごさが分かる葬儀となりました。

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和歌山電鉄社長の言葉で、『売り上げの厳しい地方鉄道に光を当てた伝説に残る駅長。その功績は言葉では言い尽くせない』という言葉の通り、たまちゃん人気で観光名所となり多くのお客さんで賑わうことも多かった貴志駅。これからは、たまの部下であった『ニタマ』が後を受け継ぐことになります。

 

三毛猫のたまちゃんの16歳、人間で言えば80歳ほどの年齢。大往生のネコ人生だったのではないでしょうか。

 

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三毛猫はもともと幸運を招くという言い伝えがあり、航海安全の守り神としているところもあります。また、特にオスの三毛猫は遺伝学的に非常に希少性があるため、かなり珍重されていたとのことです。ちなみに『たまちゃん』はメスです。三毛猫にオスが少ない理由が解き明かされたのは、たった十数年前のこと。昔から三毛猫のオスがなぜいないのか?という疑問はあったようですね。

 

ではなぜ三毛猫のオスが少ないのか?

遺伝学上、毛色の遺伝子がメスの性別を決めるX(エックス)染色体の上にしかない。といことが理由です。

 

もっと詳しく。

猫は性染色体1対と常染色体18対の計19対38本の染色体を持っていて、性別を決めるのはその中の2本の性染色体です。メスの染色体はX染色体が2本あって『XX』となる。オスはX染色体とY染色体が1本ずつあって『XY』となります。毛色の『白』は染色体に関係なくオスもメスも持っています。

 

なので、毛色の黒や茶の遺伝子はX染色体にしかないので、『XX』のメスは、黒と黒の掛け合わせ。黒と茶の掛け合わせ。茶と茶の掛け合わせ。の可能性があります。これに白が入ると2色あるいは三毛猫となります。つまり、『XY』のオスは、『X』が1つだけなので、黒か茶のどちらか1色しか持たない。そこに白が加わっても最大2色にしかならないということ。このことから三毛猫のオスはほとんどいなくて、三毛猫の大半はメスということになる。らしいのです。

 

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オスが生まれる可能性ってあるの?

染色体の関係から見ると、三毛猫のオスが生まれる可能性って全くないような感じですが、ごくごくまれに染色体異常というかたちで『XXY』の染色体を持ったオスが生まれることがあるそうです。その確率は、まさに奇跡3万匹に1匹ぐらい。ということ。そうすると、黒と茶と白のオスの三毛猫。という可能性が出てくるわけです。

 

ただ、染色体『XXY』の場合、毛色の遺伝子情報を2つ持ったオス猫として生まれてくるのですが、その希少なオスの大半は、『生殖機能がない』ことが多いようなのです。そう考えると、本当に三毛猫のオスは大変希少なネコである。ということが言えますね。三毛猫駅長の『たまちゃん』から三毛猫の神秘に迫ってみました。

 

たまちゃん、ご冥福をお祈り申し上げます。