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つんくが声を取り戻す3つの発声方法の解説

声帯を摘出したつんく♂さん。

声を取り戻すための1歩を、確実に踏み出しているようです。

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7月21日に行われた『次世代に歌い継ぐ子守唄プロジェクト』の制作発表会見にて、作詞家の湯川れい子さんが、つんく♂さんの声が音として聞き取れる部分もあり、顔も明るかった。と話しました。

 

基本的には、つんく♂さんが持参したタブレットに言葉を打って会話をしていたようなのですが、たまにジェスチャーを交えて『そうですね』とか『いいですね』『OK』などの単語を話していたようです。

 

全部聞き取れたというよりは感じ取れた。というレベルだそうですが、まだ時間がかかるでしょうが、確実に前進していることは間違いないですね。

 

2014年3月に喉頭がんであることを発表し、2014年4月に近大の入学式において祝辞をテロップで流しました。その時に、声帯を摘出して声が出ない。と発表し、同時に祝辞のメッセージに胸が熱くなり、声が無くても言葉は伝わると思った人も多かったはずです。

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つんく♂さんが送ったメッセージ。

 

❝私も声を失って歩き始めたばかりの1回生。皆さんと一緒です。こんな私だから出来る事。こんな私にしか出来ない事。そんな事を考えながら生きていこうと思います。皆さんもあなただから出来る事。あなたにしか出来ない事。それを追究すれば、学歴でもない、成績でもない、あなたの代わりは無理なんだという人生が待っていると思います。❞

 

一番大事にしてきた声を捨てて、生きる道を選んだつんく♂さんが、明かるく前向きに次の人生を見ていることが何より素晴らしいです。

 

 

声帯を摘出したつんく♂さんは、声を取り戻すために『食道発声法』を練習するようになります。

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食道発声は、口や鼻から食道内に空気を取り込んで、その空気をうまく逆流させながら、食道入口部の粘膜のヒダを『新声門』として『声帯の代わり』に振動させて声を出す方法で、『ゲップ』で声を出す発声法になります。

 

 

これは、声帯の代わりに食道の一部を振動させる訓練で、自転車に乗る練習のような、コツを掴むまでは、身体で覚えるまで繰り返し練習が必要な発声方法になります。

 

参考:公益社団法人 銀鈴会 公益社団法人 銀鈴会|TOPページ

 

空気を食道に取り入れる方法は、呑み込み法、注入法、吸引法の3つあります。

 

・呑み込み法

食物やお茶飲むときのように、ものと一緒に空気を飲み込むイメージの方法。

唇を閉じてゴックンと食道内に空気を押し込み、ゲップをして発声させます。

 

この方法は呑み込む動作のときに一時的に呼吸が止まるので、会話に不自然な間ができてしまいます。

 

・注入法

呑み込み同じ空気を押し込む方法ですが、舌の根元で空気を奥に瞬発的に押し込んで、食道に空気を入れ、ゲップで発生させます。素早く空気が入るので、グーグーという雑音が出ます。練習により改善できるとのこと。

 

・吸引法

口、鼻、また気管孔からも同時に空気を入れて、呼吸と連動して空気を吸い込む方法。

 

呑み込みや注入が空気を『押し込む』方法なのに対して、吸引法は空気を『吸い込む』方法です。腹式呼吸で空気を吸うことで肺が広がり、横隔膜が下がり食道も広がって空気が吸引されます。そして、その空気を吐くことで、食道内の空気が吐き出され発声することができるようになります。

 

上達者の多くが『注入』と『吸引』をミックスして話しているようです。また歌が聞きたいです。つんく♂さん、頑張ってください。