子どもの睡眠時間を理想的にするなら家族の協力は絶対必要
寝る子は育つ。は本当か!?
寝る子は育つと言いますが本当でしょうか?昨今、寝るべき時間に眠らない、眠くても眠れない子どもが増加しています。4~5人に1人は、睡眠習慣の乱れや睡眠障害などの問題を抱えているとのこと。
厚生労働省では、子どもの年齢別に就寝時間を集計しています。
4歳6ヶ月の子どもの就寝時間は、
1.21時台(50.1%)
2.22時台(21.9%)
3.21時前(5人に1人以下)
という結果を出ています。
これは共稼ぎの家庭に多く、帰りの遅い家庭ほど22時以降に就床する子どもが多いということです。
もう少し年齢が上がり、小・中・高校生の就寝時間になると、日本は世界的に最も夜更かしをしている国ということで知られています。
寝る時間が遅くても、登校時間は毎日同じなので、睡眠時間は短くなり授業に集中できず、学習障害や注意欠陥多動性障害などの発達障害と間違われてしまうケースが増えているということです。
寝ることを重要視しなかった結果、妙なレッテルを張られてしまうことがあるようでは、子どもの心の成長にブレーキをかけてしまうことにもなりかねません。
子どもの気持ち
特に小学低学年だと、親は成長を気にするあまり執拗に寝ることを強要してしまいがちです。
ですが、この年齢の子どもは眠たくても頑ななまでに頑張って寝ないように感じます。『ここで寝たてしまったら、おもしろいことを逃してしまう。』とでも感じているかのように。
何度も来る睡魔に打ち勝って耐えている様子は尊敬します。限界まで楽しい時間を過ごしたい!という気持ちは、大人がなくしてしまったことかもしれないと感じることがあります。
ですが、子どもが寝る前には、興奮させないようにすることが絶対必要です。特にテレビやゲームはNG。あと、パパとの遊びは自律神経を活性化させてしまうので控えましょう。家族全体で、子どもの睡眠環境を整える必要があります。
子どもにとっての睡眠時間
子どもの成長に欠かせない睡眠時間があります。
・1歳〜3歳:理想的な睡眠時間は12〜14時間。
昼間は起きて夜はぐっすり眠る。という体内時計の基本をつくる大切なとき。
夜は暗くて落ち着ける環境をつくり、昼間は明るい環境で活動的に過ごすなど、メリハリをつけることが大切。一度の睡眠に12〜14時間たっぷりと眠れるのが理想的です。
・4歳〜6歳:理想的な睡眠時間は10〜13時間。
この時期に身に付ける寝るまでの流れは、大人になっても変わりにくいと言われています。お風呂に入る、歯を磨く、トイレ行く、布団に入る、寝付く。という習慣を付け、子どもが寝る準備をすることで、意識と体を寝るモードにしていく大切な流れをを作りましょう。
・7歳〜12歳:理想的な睡眠時間は10〜11時間。
この年代は、塾や習い事による生活の夜型化があらわれるときで、平均睡眠時間は平日で8時間半〜9時間、休日で9時間強という調査結果もあります。
成長ホルモンを意識して十分な時間と深さの睡眠がとれるように、1時間ほど早めに寝る意識が大切になってきます。
早く寝付くためには、15時以降にカフェインを含むお菓子や飲み物などは口にしないこと。カフェインは長いと5時間ほど覚醒作用が持続しますので、なかなか寝付けないということになってしまいます。
・13歳〜18歳:理想的な睡眠時間は8〜9時間前後。
この年齢の平均睡眠時間は、1時間程短くなっているのが現状です。ただ、体力がついてくるので睡眠不足は体力でカバーできるようになりますが、成長期でもあるため、なるべく規則正しい睡眠習慣に近づける努力が必要です。
大人になっても、睡眠不足は辛いものです。
子どもを持つ親としては、子どもの成長は楽しみです。
出来ることなら、頭と体がすっきりとした状態で将来を考え、自分が思う道を進んでいってほしいと思います。そのためには、家族が協力して睡眠環境を整える必要がありますね。